この辻堂は寛永2年(1625年)に建てられたものです。
模造のお乳があって、母乳がたくさん出るようにとお参りしていたそうです。
このお堂の女の神さまは大変威力のある神さまとして広く知られていました。
そういった事から、お母さま方が、たくさんお乳が出るようにとお参りしていました。
ここには子安観世音菩薩と仏像八体が祀られていました。
ところが、いつの間にか仏像の一体、火の神さまと言われた本体の姿が消えたのです。
困り果てていたところ、急に姿を消した本体を持った者が現れました。
事情を聞くと、この不動さんはたいへん威力があるのでもち帰り拝顔しようとしたそうです。
ところが、仏像が光り輝き夜も寝ることが出来ないので返しに来たのでした。
こういった物語が、今日まで言い伝えられているお堂です。
江草の辻堂(神石地区 永野南)